゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



そして、そんなひとりだった私に
一筋の光が差した。



連絡をとらなくなった私達を心配して、
母方の祖母がアパートを訪れた。



きっと、目の前の光景があまりにも衝撃的で言葉を失っただろう祖母。



澱んだ空気の立ち込める、荒れた部屋。


衣類やゴミが散乱する部屋の隅で、うずくまる酷く痩せこけた孫。



力無く、意志のない声で事情を説明した私を祖母は力の限り抱きしめた。



そして、表情のない私の顔を優しく何度も何度も撫でてくれた。



『もう大丈夫だからね。
何にも心配しなくて良いからね。
お祖母ちゃんと一緒に帰ろう。』



涙で顔をぐちゃくちゃにしながら、そう必死に笑っていってくれた祖母の暖かい手を握った私。



それは、中学の卒業式を休んだ日のことだった。



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