゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



次の日、私はいつもより早く起きた。


だって、今日から高原先輩と一緒に登校することになったんだもん。


ゆっくり寝てられないし。



「あら、おはよう、あーちゃん。」


「おはよう、お祖母ちゃん。」



朝から働き者のお祖母ちゃんが、にっこりと笑いながらおはようを言ってくれる。


お祖母ちゃんは私のことをあーちゃんと呼ぶ。


私はお祖母ちゃんにそう呼ばれるのが、
結構好きだったりする。



「今日は早起きだねぇ。当番かね?」


「ううん、早く目が覚めちゃっただけ。」


「あら、じゃあ今日は何か良いことがあるかもしれないねぇ。」


「そうかなぁ。」



お祖母ちゃんは楽しそうに笑うと、私にオレンジジュースの入ったコップを差し出した。


毎朝搾りたて。


朝ご飯を食べれない私のために、お祖母ちゃんの優しい心遣い。



それを受け取ると、居間へと向かった。



今の座卓では、朝ご飯が出来るのを新聞を開いて待つお祖父ちゃんが座っていた。



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