゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
「いってらっしゃい。気をつけてね。」
「うん。いってきます。」
2人に見送られながら、玄関を出た。
今日は暑いなぁ…。ついこの間まで桜が舞ってたような気がするのに。
私は朝からの日照りに少し目を細めながら約束の場所へと向かう。
高原先輩と一緒に学校行くのかぁ…。
何か変な気分…
どんな顔して挨拶すればいいんだろう。
そんなことを考えながらトボトボと歩いていた。
「おい、歩きながらまだ寝てんのか?」
「え!?あっ…高原先輩!」
ハッとして前を見ると、電話ボックスにすがって私を呆れたような顔で見てる高原先輩がいた。
え、うそ…考えごとしてたら、いつの間にか着いちゃった。
慌てて、高原先輩のもとへ駆け寄った。
「おはよ。」
「お、おはようございます。」
朝なのに、ひどく爽やかな高原先輩。
うぅ…朝から男の子に挨拶なんてされたのいつぶりだろ。
「あ、お前ちゃんと顔見て挨拶しろよ。」
「そ、そんなの無理です。」
「なんで?」
「な、なんでって…」
なんでって…そんな、高原先輩が爽やか過ぎてまともに顔が見れません。