゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
なんでイケメンはどんな顔をしても、
カッコいいんだろう。
先輩…今の顔、学校の女子が見たら
叫んでますよ、きっと。
「お、そういや…杏、
お前昼飯はいつもどうしてんだ?」
「お昼は、これです。」
私は手に下げていた小さな袋を先輩に示した。
もちろん中身はゼリー。
今日は夏に向けて、夏みかん味。
「はっ?」
先輩は冗談だろ…と呟く。
冗談じゃないとハッキリ言うと、高原先輩はあろう事か、そのゼリーの入った袋を取り上げた!
「没収。」
「か、返して下さい。私のお昼ご飯!」
「無理。てか、ゼリーは飯じゃない。」
「私にとっては、ご飯なんですぅ!」
いくら取り返そうとしても、背の高い先輩が相手じゃ簡単には無理。
先輩はそれが分かってて、袋を高い位置でブラブラさせてる。
そうこうしてるうちに、学校まできてしまった。
そして、私のお昼ご飯は諦めざるを得なかった。
だって、
すでに私と高原先輩は注目を集めていたから。
いやだ…目立ちたくない~!!