゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚
もぐもぐ…ごくん。
あれ?
「…美味しい。」
食べれた。…吐き気がしなかった。
それも美味しいって思った。
他の人にとったらたったそれだけのことがすごく嬉しい。
――――ぽんぽん。。
え?
「…食えたじゃん。」
振り向くと、包み込むような優しい笑顔。
「お前の…第一歩だな。」
「はい…。」
高原先輩、それから高原先輩のお母さんのおかげで小さいけど…大きな一歩を踏み出せた。
私は溢れそうな涙を堪えながら、優しさの詰まった美味しいお弁当をゆっくり味わった。
そんな私の姿を、横で先輩が笑いながら眺めていた。