゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



「あぁ、そうだ…
お前今日の放課後空いてるか?」


「放課後ですか?」


「ああ。」



今日の放課後は…図書室に様子を見に行くだけで、他に用事はない。


ましてや、友達と寄り道なんてこともあるわけがなく…



「別に空いてますけど…」


「よし、じゃあ放課後教室で待ってろ。」



食後の飴ちゃんを頬ばりながら、先輩はさも決定事項のように言った。



相変わらずの俺様…



「…あの、先輩…」


「なんだ?」


「先輩ってなんで
女子には冷たいんですか?」



正直者の私は、すぐ思ったことを口にするタイプだ。


あ、先輩…不機嫌そうにこっち見てる。



「何だいきなり?」


「いえ…ただ、私の知ってる限りだと学校の女子が言ってるほど高原先輩って冷たい人じゃないなぁ…って。」



私こんなこと言っちゃってるけど、私の知ってる先輩なんてほんの少しなんだよね。


「…女は俺の見た目しか見ないから。」



そう呟いた先輩は怒ってるような…悲しそうな表情をしていた。



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