゚。*゚甘い魔法にかけられて゚*。゚



…おい…お……い…


ん~…何よ…?



「おい。」


「…っ!?」



慌てて目を開けると、目の前にドアップのイケメン男子!



「きゃあ!」



思わず手が出てしまった。


あ…


気づいた時には遅く、顔を手で押しのけられたその人は思いっきり不機嫌そうな顔で私をみた。



「あ…ごめんなさい。」


「お前、力あり過ぎ。顔痛ぇ。」


「はぁ…力は結構あるので。」



無表情で私がそう言ったもんだから、さっきまで不機嫌そうな顔だったその人は、フッと小さく笑った。


あ…この人、



「よだれ垂らして寝てたぞ。」


「え、うそ!?」



いつの間にか寝ちゃったのは私の不覚だ。

それもよだれまで…!何てことよ…


慌てて口元を手で拭う私。
でも、この人は…



「冗談だ。…あんた、面白いな。」



なんて言って、いじわるく笑うんだ。


く…くぬぅ~
私がこんな事で感情的になるなんて…!



「も…もう、図書室閉めますよっ!」


「フッ、可愛いな…お前。」



何なんだ、この人は!
人に向かって、あんたとかお前とか!



というか、待って?


この人今…


“可愛いな”とか言わなかった?





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