僕の上司は彼女です。
「島崎、お前…!
どうするんだよっ!!」
怒り顕に橘さんが近付いてきて、1枚の紙を俺の顔の前に突き付けた。
「……??」
わけも分からず、ただ突き付けられた紙を受け取り見てみるとそれは…見積書だった。
橘さんに頼まれて今日の昼間に仕上げた取引先の見積書だった。
まじまじとよく見てから
「これ…どうしたんすか??」
酒がはいってるとはいえ、あんだけ走って汗かきゃ抜けるだろう。
まぁ完璧に抜けてなくとも、シラフに近い頭でいくら考えてもまったく理解できない。
この見積書がどうしたんだ…??
チンプンカンプンな俺に業を煮やした橘さんは
「桁が間違ってんだよ!!
おかげで大損害だ!大赤字だよっ!」
そう喚き散らした。