僕の上司は彼女です。
「も、申し訳ありませんっ!!」
頭を深く下げて謝る俺に橘さんは
「すいませんですまねぇよっ!」
ご尤もなお言葉を怒りと共に吐き、でも謝る以外に俺に何ができる?
責任取って辞めるったって、こんなクソの役にも立たない俺が辞めたところで何の解決にもならないだろうし…。
頭をあげれないまま、何か解決法を…!と探していた時だった。
「…理玖(リク)、もう止めて」
チカの静かな声がその場に響いた。
その声に、理玖と呼ばれた橘さんは
「チカさん!
島崎に甘過ぎますよ!
部下のミスは俺の責任ってことぐらいわかってますが、元々ミスを冒したのは島崎ですよ!?」
怒りが収まらない橘さんは止めに入ったチカに食って掛かった。