僕の上司は彼女です。
するとチカは顔を上げ、真っ直ぐ橘さんを見据えると…
「…理玖?
私は島崎に甘いんじゃないわ。私は理玖の責任転換するところを咎めてるの」
「どういう意味ですか!?」
「さっき“部下のミスが自分の責任”って言ったわよね?
確かに、島崎が入力ミスをしたけど、理玖はその見積書を確認したの?
もっと言うなら、理玖は“新人の作った見積書”を確認してから持って行ったの?」
「もちろん、確認しましたよっ!当たり前じゃないですかっっ!!」
「じゃぁ、何でその時点でミスを見つけれなかったの!
理玖が確認した時にちゃんと見つけて訂正してれば防げたミスじゃないの?」
「………!!」
チカのその言葉に橘さんは言葉を失った。