僕の上司は彼女です。
「理玖?
“忙しい”は理由にならないって、前にも言ったわよね?
これは部下がしでかしたミスではあるけど、理玖の職務怠慢でもあるわ。
自分のことを棚に上げて島崎だけを責めれないってことがわかった?」
真剣な目で、真っ直ぐ橘さんと向き合いチカは冷静に教え正した。
そこまで言われた橘さんは深く息を吸い込み、「申し訳ありません」と呟くように吐き出した。
「それから島崎っっ!!」
さっきとは打って変わって、チカは怒りをたっぷり含んだ低い低い声で俺を呼んだ。
「は、はいっ!!」
「あんたは問題外!
あんた、私の下で何を学んだの?桁が違うって言われるまでわからないってどう言うこと?
呆れて物が言えないわ」