僕の上司は彼女です。
「…フッ。
まぁ、身を持ってわかる日がくるさ。
とりあえず、今夜はもう帰って休め。
今俺らにできることは何もねぇよ。チカさんに任してりゃいい」
そう言って橘さんは帰って行った。
“今俺らにできることはない”か…。
確かにその通りだよな。…帰るか。
…っと言っても、とっくに終電は終わってるし、タクシー使うほど持ち合わせもない。
トボトボ…って効果音がピッタリな哀愁の背中を丸め、仕方なく家に向かって歩きだした。
帰る道すがら長かった1日が頭の中を埋め尽くしていた。
“あんた私の下で何を学んでたの!?”
“あんたは問題外っ!”
“…帰れ!”
はぁ…。
そう言われて当然なんだけど………応えるなぁ…。