僕の上司は彼女です。
「キャァッ!!
ビッッックリしたあぁぁ~…脅かさないでよっ!」
不用意に足を忍ばせてしまったから、突然現れた俺に驚いたチカ。
「あ…すんません。
何か…静か過ぎてつい…」
「…で?何の用?」
またパソコンに向き直ると、不機嫌そうに冷たく言い放たれた。
「あ、あの…腹減ってないかと思って…」
俺のその言葉にピクッと片眉が上がり、ピタッとパソコンを打つ手が止まった。
「や、あの、朝まで大変だろうし、その…俺のせいなんすけど、俺じゃぁ何の役にも立たねぇからせめてこれぐらいはと…」
俺の発言で急に止まったチカの動作に、また怒られるんじゃないかと思って慌てて言い訳した。