僕の上司は彼女です。

「いや…何買ってこいって指定されなかったから無難に牛乳をだな…」


「あの暑い中で飲んだ生ぬるい、まっっずい牛乳が忘れらんないのよ!」


「…結局飲んだんだ…」


「飲むわよ!暑かったんだからっ!

しかも授業は始まっちゃうし。おまけにあの後お腹壊しちゃうし…。

全部全部あんたのせいなんだからっっ!!」


そこまで言われてしまうと……


「へぇーへぇー、どうもすんませんでした」


としか言い様がなくて、そう言ってしまったらチカの顔が怒りで歪んだ。


「いや、誠に面目ない。

とは申しましても、当時の貴殿の便秘気味なお腹を気遣った、某(それがし)の優しさであったもののそのような結果になりますとは…いやはやなんとも…」


時代劇かぶれにおどけてみたものの…
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