僕の上司は彼女です。
「あぁ、お前らもう帰っていいぞ。後は俺がやっとくから。
チカ、ご苦労だったな。
それから島崎。
今回のこと、絶対忘れるなよ?
俺はミスをするなとは言わない。そんなことは無理だからな。
ただ、今回のこのことで何かを学んだはずだ。次に必ず活かせ。
それから同じ失敗だけは繰り返すなよ!」
「…はいっっ!!
ありがとうございますっ!」
社長の思いやりと、心の広さに感動してうっかり泣きそうだった。
「あ、腹ってんだろ?これで何か食って帰れよ。
悪いな、豪華な飯じゃなくて」
なんていたずらっぽく笑いながら財布から出した数枚のお札をチカに握らせ、「お疲れさ~ん」と片手を上げるとまた料亭へ帰っていった。
……えぇ!?
チ、チカと飯――――!?