僕の上司は彼女です。
「……??どういう意味だよ」
「あんた…結局他の女のとこいったじゃない。
私……知らない女の子と腕組んでラブホに消えてくあんたを何度も見たし。
そんな男に話たって……何になんのよ。あんたの『守る』だの『助ける』だのなんて、その場その場の思いつきで…薄っぺらいのよ」
……絶句だった。
まさか見られてたとは…!!いや、そこじゃねぇんだけど。そんなことはわかってんだけど、でも…。
でも…彼氏の浮気現場を、しかも今からまさにの瞬間を見てしまったチカの気持ちを考えると…。
謝るべきことなんだけど、迂闊にあやまるべきじゃない気がして…。
結局何も言えなかった。
また重苦しい空気が俺たちの間に流れた。