僕の上司は彼女です。

「あ、ご、ごめんなさいっ!

マリ、勘違いしちゃってました、ハハハ…」


なんて笑うマリちゃんを見て俺はすごくどす黒い気持ちに襲われた。


いいとこだったのに!

邪魔すんなよっ!


そんなこと思ってしまう自分が最低だってわかってんだけど…そんないらつきを感じた。


だって…もしかしたら、絡まってた糸が解けたかもしれないから。


でも…決してマリちゃんが悪いわけじゃない。たまたま居合わせただけなんだし。


すぐにそう思い直して深く息を吸って気持ちを落着けてから2人にお互いを紹介した。


「じゃあ島崎、私帰るわ」


そう言って伝票を持って立ち上がるチカ。


「えぇ!?もぅ帰るんすか??」


待ってくれ!話はまだ終わってねぇんだっ!
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