僕の上司は彼女です。
恐る恐る顔をあげたら……やっぱり泣いてるマリちゃん。
「……本当にごめん」
「『ごめんはききたくない』……って言ったのに…」
泣きながらそう言って少し笑うマリちゃんに、やっぱり胸が痛んだ。
「さっきの人…」
「……ん?」
「さっきの上司って言った人…本当に上司なんですか?」
上司と部下に見えなかったから聞くんだろう、この質問に俺は正直に答えた。
「うん、上司だよ。
上司で、昔の彼女で………今好きな人」
嘘偽りなく言った自分の言葉になんだか照れた。
「うらやましいなぁ…。
島崎さんに長い間想ってもらえてうらやましい…」
「さぁ~…どうかな?
迷惑にしか思ってないかもよ」