僕の上司は彼女です。

追いかけて、後ろから社長の肩を捕まえてこっちを向かせるとそのままの勢いで社長を殴った。


『キャアッ!!』なんて声が隣りから聞こえきたけど、そんなことどうだっていい。


社長だからって関係ない!

俺のクビは確定だけど、そんなもん上等だ!

こいつだけは許せねぇっ!!


「何でだよ!!

チカを…チカを幸せにするんじゃねぇのかよっ!!

あんたにしかできねぇのに…!何で裏切んだよ!

チカを幸せにしてやれよっ!あんたにしかできねぇのに…チカを幸せにしろよっっ!!」


俺に殴られて地面に尻餅ついた社長に向かって、思い付くままそう叫んだ。


俺にはできねぇから。

悔しいけど、情けねぇけど…俺にはできねぇから。

あんたにしかできねぇのに…!!
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