僕の上司は彼女です。
漫画にでてくるような電球が平岡さんの頭に現れ、ピカッと明りが点いた。
どうやら何か閃いたらしい。
すぐさま俺に向きなおると肩を揺すりながら
「お前、採用されたらこの際何でもいいんだろ?」
目を輝かせてそうきいてきた。
「…え、えぇまぁ…。
プー太郎よりはましですし…?」
平岡さんの迫力に負けて…というか、俺自身7社共ダメだったことに結構傷ついてたみたいだ。
それに半分は本心だ。
行き交う人を羨ましがるより、自分も早く仕事を見つけてまた働きたい。
もうこの怠惰な生活から抜け出したい。
そんな焦りも少しはあった。
何でもいいってわけじゃないけど、やっぱり仕事はしていたいもんだ。