僕の上司は彼女です。

不思議なもんだ。

あんなに…1人の女だけに愛は誓えないとか思ってたのに。


今はチカにしか無理だ。

チカじゃないと……ダメみたいだ。


―――――チン。


漸く地上についたエレベーターを降りてロビーに出たら、ちょうどエントランスをくぐってこっちに向かってくるチカを見つけたから叫んでしまった。


「チカー!!」


突然呼ばれて、ビックリして立ち止まったチカに走って行ってそのまま抱きしめた。


そのいきなりの展開にさらにビックリしたチカは俺の腕の中で固まってたからラッキーだ。


もっと力を入れてギュッ…て抱きしめた。

もう離れて行かないように。逃げて行かないように。


「ち、ちょっと…!!
やめて!離して!」
< 260 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop