僕の上司は彼女です。
クスクス笑いながら話す橘さんに少なからずムカつきを覚えた。
ちょっと…嫌な感じだな、この人。
あ、表に出さないようにしないとまた読まれる。
そう思って顔を引き締めると、クスッと鼻で笑われた。
「まぁ、いいや。
平岡さんから何てきいてここにきた??」
「平岡先輩の得意先の会社の営業事務の方がお辞めになられて人材不足だから…と聞きました」
まぁ…その他にも色々と聞いたけど…言えないわな。
「う~…ん。
まぁ当たらずとも遠からずってとこだな。
確かに営業事務が辞めたから人材不足なんだけど、聞いてない?うちの会社辞めてく奴多いんだ」
「あ、はい…。
詳しいことは教えてもらってませんが、チラッと聞きました」