僕の上司は彼女です。
山下さんを筆頭に、俺たち新人5人を引連れて5階まで上ってきた。
5階の社長室の前に、デデー…ンと置かれた高級感漂う机とイスにさっきの彼女が座っていた。
先ほどとは違い、真正面から彼女の顔が拝める…!
胸の高鳴りを感じながら、書類に目を通してる彼女が顔を上げるのを今か今かと待った。
「あ、チカさん!
おはようございま~す」
なんて、陽気な声で挨拶する山下さんに、手を止めゆっくりと顔を上げた彼女。
へぇ~…“チカさん”て言うんだぁ~……。
あ、そいや昔、同じ名前の彼女がいたなぁ~…。
一瞬、高校時代の、俺の最後とも呼べる彼女“チカ”が頭を過ぎった。
だけど、今は目の前の彼女の顔が見たいっ!!
きっと美人に間違いないっ!!