僕の上司は彼女です。
そのまま、その場に残された俺は茫然だった。
本当はチカは酒が飲めなかったなんて…。
もちろん、それもびっくりだけど。
チカを抱上げ、一緒に帰ったことの方がびっくりだった。
その出来事は、“あぁ、やっぱり2人はそうなんだ”…っていう実証だ。
フラフラしながら、決して酔っ払って千鳥足でフラフラなんじゃなくて、軽く失恋した気分でフラフラしながら家路に着いた。
あれ…?おかしいな…。
アケミちゃんに「最っっ低!」て言われて、真冬に水かけられた時よりも今の方が数倍ショックだ。
社長の胸に抱かれ、2人でタクシーに乗り込むシーンが頭にこびりついて離れない。
何で??
何で、俺こんな落ち込んでんだ?