僕の上司は彼女です。
早くもそんな自分を呪いたくなった、午後10時過ぎ。
一行は、2次会のカラオケ屋にきていた。
席替えからずっとマリちゃんとは隣りで、やたらボディータッチが多く感じるのは俺の気のせい…もしくは願望ではないはず。
狭いカラオケボックスの部屋の中、マリちゃんの手はいつも俺の太股におかれていてちょっとドキドキする。
でも…何だかな。
正直、出会いを求めて開いてもらったコンパなのに俺の頭の中には2日前に見せたチカの笑顔でいっぱいだった。
マリちゃんはもちろんのこと可愛くて、アピールしてきてくれてるのもわかるんだけど。
俺にはあの氷の女帝が見せた貴重な笑顔の方が魅力的で…。
…ふぅ。
ダメだ、ダメだ。
いくら魅力的に思えても、アイツには社長がいるんだ。