W☆
失礼します、と席を立つと、後ろにいたスーツ姿の男性は事務所の扉を開けてくれた。

さっきは、ジロジロ見るなんて失礼なヤツだと思っていたけど、そんなに悪い人ではなさそう。

ずっとここにいるってことは、お店の関係者なんだろうな…

そんなことを思いながら、私は彼にも会釈をしながら事務所を出ようとした。

その時。

彼が私を引き止めるかのように、声をかけてきた。


「ちょっと、いいかな」
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