恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏
「昨日鶴と帰ってる途中にね、タカと偶然会って……」


えっ! まさかのご対面? 鶴くんのあの格好で?


勘違いされちゃった?


って思ったけど、そーじゃないみたい。


「タカがね……ウチのクラスの子と一緒に帰ってた。しかもその子のウチから出て来たのぉ~」


月ちゃん、半泣き。


「ひ……ひどい! タカくん……」


「でもね、別に……勘違いかもって思って普通に近寄ってったんだよね」


月ちゃん、さすが。私だったら、その場から逃げてる。


月ちゃんがそこまで言うと、今まで黙っていた鶴くんが口を開いた。


「……月ちゃん。もう、その話やめよ」


鶴くんは月ちゃんの背中に軽く手をあて、優しくポンポンとたたいてあげていた。


「ごめん、鶴。ありがとね……。さや、落ち着いたらまた話す」


そう言って、月ちゃんは目をゴシゴシこすり、教室を出て行った。





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