らぶっ!ゆるかわ男子


結局、煌くんとのやり取りだけが頭の中を侵食してファーストフードで皆と何を話したのか…。

記憶が曖昧なまま帰宅した。


お母さんが「おかえり」と言ったのも聞こえず、自分の部屋に入った。



「……………はぁぁあ…」


深い長い溜め息を尽きながらベッドに倒れ込む。


―――…重症だ。

まさかこんなにも惚れ込んでいたとは…。自分でもビックリ。


「でも…幸せだったなー…」


煌くんは何にも気にしてない様子だったけど、私にとってはグッと距離が近付いたみたいで嬉しかった。


近くにあった大きい抱きまくらサイズのクマの縫いぐるみを抱きしめた。



「………こう…くん…」



そのまま深い眠りについた。







夢を見たの。

雲みたいなフワフワした所に眠っていて、可愛いものに囲まれていた。


自分の大好きな空間には、煌くんもいたような気がするよ。



―――ねぇ。


いつか見た夢みたくならないかな。


この恋が、実りますように。と、願わずにはいられないよ。



高二の秋中旬。

三度目の席替えで隣になった、マイペースで可愛いゆるかわ男子に


恋をした。





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