らぶっ！ゆるかわ男子

「ボールそっち行ったよー」


クラスメイトが体育館のコートに入ってバレーの試合をしているのをステージに乗って見ていた。


その奥を見つめて、幸せの溜め息をこぼす。


煌くんに恋をしてから、雨の日の体育は好きになった。


外で体育をしている男子が体育館に入ってくるから。


もちろんの事、煌くんを見られるのが１番の理由。


バスケットボールを追いかける煌くんに惚れ惚れします。



「これっ」

「あたっ…」

「なーに鼻の下伸ばしてデレデレしてんの」

「デレデレはしてないもんっ」



現れたのはゆうちゃん。呆れた表情を浮かばせながら私の横に座った。



「試合、見てなかったでしょ」

「まさか。ちゃんと見てたよ。凄かったねっスリーポイント！」

「私たちじゃなくて煌くんたちの試合じゃん！」



だって………！

滅多に見れないんだから、ちょっとくらい良いじゃんか。



プクッと膨らました頬をゆうちゃんは人差し指で突きながら潰した。