らぶっ!ゆるかわ男子


正面にちょこんと座る煌くん。

彼を見たらもっと赤面してしまった。


恥ずかしさいっぱいで言葉も出てこない。



「何か華衣ちゃん見てると凄い意地悪したくなるよな」

「あー…分かる。もっと赤くしてやりたい」

「咲月なんかより可愛いのがいるとはね」

「初々しいな」


おい。こら、そこ。

コソコソ話してんの聞こえてますけど。


私はおもちゃじゃないからね!


何て拓哉くんと祐吾くんに言いたくても言葉が出てこなくて言えない私はただ俯いていた。



「チャンスだよ?こんな機会もう二度とないかもしれないんだからね」

「一気に友達の距離を縮めるんだ!」



耳打ちで頑張れと応援されるけど、緊張して駄目だ。

心臓バックバク言ってる。
壊れるんじゃないかな。



空気を読めてないのは分かってるけど……。


私は"煌くん"って呼べるだけで充分よ。
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