らぶっ!ゆるかわ男子
「みんなっ!早く上着着ろっ!出るぞ!」
あっ…!と気づいて動いた時には遅くて。
祐吾くんの一声で真里もゆうちゃんも拓哉くんも身支度を済まして玄関の外に出ていた。
「ごめんね華衣!今日の埋め合わせは必ずするからっ」
「華衣と咲月にもお土産買ってくるからね!」
「マジで申し訳ないっ」
「つーことで」
『留守番よろしくー!!』
言いたいことをさっさと言って出掛けてしまった四人に私は叫んだ。
やけくそだ!!もぅっ!!
「一生帰ってくるなー!この裏切り者ーっ!!」
いっぱいいっぱい声を上げて放った言葉は四人に届いただろうか。
いや………ないな。
あーーあ。
咲月くんさえ寝てなければ私も一緒に行けたのに。
咲月くんと、一緒に、イルミネーション見れたのに。
咲月くんの寝ているソファーに近づいて彼の寝顔をちらりと覗き込む。
「……ふん。咲月くんのばーか」