らぶっ!ゆるかわ男子
誰に?とも聞けなかったし、また降られるんじゃない?とも茶化すことも出来なかった私が言えたのは、本当に一言だけだった。
『……頑張って…』
作り笑いを君に向けると、君も私に笑顔を向けた。
それが、何よりも痛かった。
時は流れてあっという間に高校に進学。気づけば二年生の冬休みだった。
相変わらず君との関係は友達以上で止まったまま。君を想う気持ちは膨れ上がる一方だ。
「…ったく。祐吾たちも自由だよなー。デートしたいからって俺達寂しい者同士残さなくてもいいじゃんか」
「ラブラブで羨ましいよね」
そして今、恋人達未満の私たちが手を繋いでいる不思議な光景があったりする。
ぶつぶつ文句をいいながら隣を歩く君は、一体誰を思っているのかな?
いつも君といると考えてしまうよ。