らぶっ!ゆるかわ男子
ハッハッと笑いながら話す君に私は申し訳ない気持ちになった。
…そうだよね。
いくらあの時は嫌いだったからって"ごめんなさい"だけは失礼だったよね。
ちゃんと"ごめんね。でもありがとう"って言えば良かった。
「一回、裕子のこと、諦めたんだ」
「…!」
「っていうのも、クラスが一緒になる前の話なんだけど」
「……………」
「クラスが一緒で嬉しくて舞い上がった。裕子といれた時間はホントに最高だったんだ。俺が惚れただけの女だなっていつも思った」
淡々と話す君から目を反らして私は俯いた。
「最初好きだった頃よりも、裕子を少しずつ知っていくうちに、俺の中では裕子は凄い特別になったんだよ」
だってそんなの、嬉しすぎる。
その続きを考えただけで、涙が溢れ出すの。
「高校だって、必死で勉強したんだ。皆から諦めろって言われてたのに」
「…知ってる…。頑張ってたのみてたもん」
「おまえ、知らないだろ」
君だって知らないでしょう?