弟と私の関係-番外編-




「実は、ユキにさ。玲緒のこと好きなんだけどって相談されて…俺なんて言ったらいいか分からなくて」



「うん」



「なんか玲緒、取られそうで」



「うん」



そんなこと気にしてたの。



私は陽琉一筋だよ?



他の誰も見えない。



もう私は、陽琉でいっぱいなんだよ?



「何笑ってんの?玲緒」



「ううん。一緒だなーって思って」



「え?」



「だってそれ、ヤキモチでしょ?私もヤキモチやいてたし」



ふふふって笑って、陽琉をギュッと抱きしめる。



今日だけはちょっとお姉さんぶっちゃおう。



キーンコーンカーンコーン



…あ!



「陽琉!チャイム!」



「やばッ!」



廊下を急いで走る私達は、なんだか気持ちがスッキリとしていた。



           玲緒のヤキモチ 終わり


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