弟と私の関係-番外編-
「浮気なんてぜってぇーしねぇし」
「本当?」
「ほんとだって。今まで一度もしたことないし、これからもずっーとしねぇ」
「嘘だ…私が電話したとき、女の子と一緒にいたでしょ?」
私がそう言うと、陽琉の顔が固まった。
やっぱりいたんだ…
何してたかわ分からないけど、ここは否定してほしかったかも。
キューと痛む胸を押さえながら、陽琉を見た。
「あれはさ、これだよこれ」
そういって薬指にはめられた指輪。
これが…何の関係があるの?
「俺さ、あんなお店行ったの初めてでどうしたらいいか分からなくてさ。だから一緒についてきてもらったんだ。ただそんだけ」
「嘘」
「本当。まじでそれだけだから」
真剣な陽琉に私はコクッと頷いた。
陽琉がこういってるなら、信じよう。
信じなきゃ夫婦になんかなれないもんね。