アタシ×キミ



その後の教室では、
先生の話なんてそっちのけで
女子生徒はみんなあたしを
睨み続けていた。



「何でこんなことに...」

深いため息をつくと
紗絵がニヤニヤしながら
あたしに聞いてきた。


「ちょっと~いつの間に?」

「何がよ?」

「何が?って光君の事よ!」

「光君って・・・あいつの事?」

「えっ?!もしかして・・・
名前知らなかったの?
キスまでした仲なのに...?」



いやいや、
それは無理矢理であって
同意した訳じゃないし


思い出したらイライラ
して来ちゃったじゃない。



「あんなやつ・・知らない。」

「えっ・・・でも・・・」

「あたし保健室行ってくる。」

「何?!大丈夫?」

「うん。大丈夫だよ!」



そう言ってあたしは
その場からなんとか逃げた。




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