蒲公英
―やっぱり…、長すぎたね。
沙羅の左手には5年前と変わらず、僕があげた指輪が光っていたのに…。
―信じられなかったお前の負けだ。
そう。
待つことも知らない僕は弱かった。
―ねぇ、湧己?
僕は…。
―愛してるよ?
僕だって愛している。
今でも君を。
沙羅だけを。
だけど…。
―手遅れよ。
もう…、追いかけることさえかなわない。
だって僕は、沙羅の蒲公英を契ってしまった…。
沙羅の左手には5年前と変わらず、僕があげた指輪が光っていたのに…。
―信じられなかったお前の負けだ。
そう。
待つことも知らない僕は弱かった。
―ねぇ、湧己?
僕は…。
―愛してるよ?
僕だって愛している。
今でも君を。
沙羅だけを。
だけど…。
―手遅れよ。
もう…、追いかけることさえかなわない。
だって僕は、沙羅の蒲公英を契ってしまった…。