蒲公英
「やだー。なにのぞき見してんだよ」

「お前らが勝手に始めたんだろうが!」

「そいつは気づかなかった」




見せつけちゃってごめんなさいねーと軽い調子で笑う。

呆れた未来と口論になりそうだった。




「まぁまぁ。とりあえず今日はおめでたい日ってことで。みんなで乾杯しようぜ」




仕方なく僕が仲裁に入ってやる。






仲間に笑顔が戻っていた。

マスターも苦笑している。






それから大樹はあかりの肩に手を回したまま、一度も離そうとはしなかった。
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