蒲公英
例えば学食。

うちの学食はメニューも豊富で値段の割に味もかなりのものだったため、他の大学の生徒や一般客も多く、常に混み合っていた。

7人分の席を確保するのは困難で。

手づくりで予約席の札をつくり、勝手に置いては食堂のおばちゃんに怒られた。

お仕置きだとご飯の量を減らされ、必死にご機嫌取りをしたことも今となってはいい想い出だ。






それから教務課。

ここにひ何度も学生証をなくす春日の付き添いでよく足を運んだ。

こっそり中を覗くと、呆れながらいつも再発行の手続きをしてくれた事務員さんがまだ現役で働いていた。

今日も呆れ顔で生徒の相手をしている姿に懐かしさが込みあげる。
< 84 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop