Romance Cutter ―初恋の傷請け負い人 Snow Again―
「恋に対して必死なのは、女の子も男の子も同じよきっと。でも確かに、自分の身体を傷つける恋愛って、身が持たないわね。どうせなら、楽な恋愛がしたいわね。」
「楽な恋愛か…それって、一体どんなものだろう。」
「どんなものだろう。」
「うーん。」
「うーん。」


…気付けば二人は、全く同じポーズで-腕を組み、斜め上を見つめた状態で-考え込んでいた。そして、お互い向き合った時の言葉まで同じ物だった。
「…恋愛って、複雑で大変だね。」


-あっ!-


「えっ!ど、どうしたの未恋さん?」
「ケイ君、今、確かに笑ったよ?」
「えっ!本当に?どうして?」
ケイや未恋は、その理由が解らなかった。だが、もしかすれば、たった一回の恋かもしれないけれど、直感的に、恋愛に置いて笑顔とは、恋愛自体が苦しくて辛い物だと言う事を、自然体でとらえることが出来た安堵感。
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