檸檬色
ついに来てしまった…。
往生際が悪いと言われてしまったらそこまでだけど、不安なものは不安だ。
不安から来るドキドキがハンパない。
あー…。なんか胃が口から出そう…。
…よし、とあたしは気合いを入れ、教室のドアに手をかけた。
-ガラガラ
そう音を立て開けられたドアの先には、ガラの悪い、問題児の王道のような人たち…
…ではなくて、1人のガッチリとした男子生徒の屍のように横たわっている姿と『何でもあり』という言葉が合う生徒の姿だった。
……………。
………どうしようか。
とっても未知の世界に来ちゃったよ…。
ってか、なんでこの人横たわってんの?
なんで鼻血出して気絶してんの?
ってか、なんでこの人放置されてんの!?
誰一人、心配してる人いないよ!?
内心スゴい戸惑いながらも、つっこんでいると、あんた誰?、と後ろから話しかけられた。
振り向けば、小柄の可愛い女の子がいた。