KISSのお味
「寒い…。朝…?」


「そう。朝だよ。眠り姫。」


 シャツを羽織ると、寝ぼけ眼を擦るのを放って部屋を出る。



「ちょぉっと。真(マコト)ちゃん!ギリギリじゃん!!」


 それには歯磨き中のもごもごとした返事を返した。


「起きなきゃ起こしたって言わないの!!!」


 彼女もまた、起き上がると、自分が出て行ったドアとは反対、ベランダから隣の家に移っていった。


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