SuKi SuKi


今にも泣きそうなあたしは
涙が溢れないように
少しだけ笑ってみた。



「…名前……で呼ぶ。」


「え?」




「付き合ってんのに、
名字は変だろ?だから
おまえも柊でいいし。」



あ、そっか。
付き合ってるんだもんね!
名前で呼びあうのが普通だよね!


ってか、これ夢じゃないよね?
あたしが、柊くんじゃなくて
柊って呼ぶ日が来るなんて!



「夢じゃないよね…?」




「何?おまえ
今寝てたわけ?(笑)」


そう言って笑った柊くんの顔に

あ、夢じゃないんだ。

そう確信したあたしは
きっと今、世界で1番
幸せだと思う。



「よ、よろしくお願いします!」


「よろしく。」



こうして、
あたしたちの1週間は
スタートしたのだ。




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