SuKi SuKi


「あたし、柊くんに
“頑張ってね”って言いたくて」

そう、それで呼んだんだけど


「……は?」


「でも、柊くんの事呼んだら
みんな振り向いちゃって…。」



あんなに人に注目されたの
初めてだったわけで、



「で、その緊張しちゃって
声…出せなくなって」


説明してる間に
どんどん声が小さくなるあたし


「…はぁ〜」



そして聞こえてくるのは
何度聞いたか分からない
柊くんのため息。




< 26 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop