アナタの笑顔は私の特権。
私も家に帰ったって一人だし。

あっさりしてて簡単に食べられるものがいいよね…。


適当に買い物をして、足早に朔楽君の家へ向かった。


「…朔楽君?」

「…あ、片付け手伝ってもらえるか?もうすぐ親父が病院から帰ってくるんだ」

「…うん。」


私は一度も会ったことのない人。

私がこの場にいていいのか分からなくなってしまった。


とりあえず片付けを手伝おう。



といっても、綺麗な家なので片付けるものはあまりなかった。


掃除して、朔楽君のお父さんが寝る布団を敷いた。


片付けをしているとき、家族でも顔見知りでもないのに、悲しくなってしまった。









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