アナタの笑顔は私の特権。
お通夜とお葬式には、美咲、裕司君、私の三人で行った。

私のお父さんは忙しいし、帰ってくるには時間がかかるから来れなかった。



朔楽君と一方的に別れると決めたことは美咲にしか言っていない。


「本当にいいの…?」

「……うん。美咲にしか言ってないから誰にも言わないでね」

「…うん…」

美咲はそれ以上何も言わなかった。



だって、こうするしかないでしょう?


朔楽君に事故のことを無理矢理思い出させてしまうかもしれない。

朔楽君は私を恨むだろう。


だったら自分から離れてくしか…。


朔楽君のためにも、
自分のためにも…。







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