アナタの笑顔は私の特権。
それから数日経って、落ち着いたのか朔楽君は学校に来た。

もちろんその間私は連絡していない。

朔楽君から電話やメールがたくさん来たけど、全部無視した。


だから正直、登校してこない数日間がすごく嬉しかった。


私の後ろの席が朔楽君の席。


座っても私は振り返らない。

必要なことは話すかもしれないけど、もう恋人同士ではないから…。



「……凛」

「なに?」


話し掛けられたって振り返らない。

振り返ったら、私の決心が揺らぐから…。
朔楽君の顔を見たら泣いてしまうから……。








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