先輩に一直線。
私は、まるで自分の心臓の鼓動が自分で聞こえそうなくらいどきどきしていた。

逆光で顔は見えないけど、でも、彼は私のハートを一瞬で奪った。

ああ、早く近くに行きたい。
早く、一緒に走ってみたい。


こんなキモチ、初めて。
翔太を見るときにはない、このどきどき。
張り裂けそうな、こんなキモチ。

顔が火照って、胸がどきどきして、目が釘付けになっちゃう。
彼の名前すら知らない、顔すらよく見てないのに、どうしてだろう。
こんな変な気持ち、本当に初めてで、全然自分でもわからなかった。
< 11 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop