紙ヒコ―キ
彼の過去 Part 2
――部屋に入って、服を着替えてからベッドに寝転がる。
迎えに行くって、女の人はそう言ってたけど、いつ来るのかな…。
…ちゃんと来るの?
……。てゆうか、あたしの家知らないよね!?
どうやって迎えに来るの!!?
なんて混乱状態に陥っていると、扉の向こうからおばあちゃんの声がした。
「映未、お迎えが来てるよ。」
その言葉に、あたしはバッと起き上がる。
そして、慌てて部屋を出た。
「おばあちゃんッ!ちょっとあたし出掛けてくるね!!」
それだけ言って、玄関へと向かった。
玄関を出ると、黒いスーツを着た男の人が立っていた。
あたしに気付くと、深く頭を下げられた。
あたしもあわてて頭を下げる。