紙ヒコ―キ
新しい一歩
家に帰ったあたしは、すぐに杏里に電話。
プルルル……プルルルル……
杏里が電話に出るまでの時間が、いつもより長く感じられる。
「もしもし?」
「もしもしッ!!?」
思わず大きな声を出してしまった。
「何?どうしたの?」
「あ、あのね!」
早く伝えたいのに、上手く言葉が出てこないよ…!
「映未、落ち着いて。」
杏里の声に、あたしは落ち着きを取り戻す。
そして、1回深呼吸した。